最近、中古の住宅を自分の好みに合わせてリノベーションする人が増えています。それでは、どのような要素に注目して、リノベーションしやすい物件を選ぶべきでしょうか？この記事では、リノベーション向きの物件のポイント、そして物件を見つける方法について説明します。
リノベーションで理想の住まいを！
マイホームの購入を検討する際に、最初に検討すべきことは、新築住宅と中古住宅のどちらを選ぶかを決めることでしょう。中古住宅は、新築住宅に比べて多くの選択肢があり、希望のエリアで探しやすく、便利な立地に物件が多いため、いくつかの利点があります。
ただし、中古物件には内装や設備が古く、現代のライフスタイルに合わない使いにくい間取りが多いことがあります。しかし、こういった物件でも、入居前にリノベーションを行うことで、まるで新築住宅のように生まれ変わることができます。理想の住まいを手に入れるためには、リノベーションに適した物件を選ぶことが鍵となります。
リノベーション向きの戸建てかどうかのポイント！
❶新耐震基準であるかどうか
住宅を建てる際には、建築基準法で規定された水準を満たす設計内容に基づいて建築確認を申請し、許可を受ける必要があります。過去の地震から得た教訓を元に、法律は何度も改正されてきましたが、大きな変更が行われたのは1981年（昭和56年）以降です。この年以前の基準は通常旧耐震基準と呼ばれ、その後の基準は新耐震基準として知られています。中古の戸建住宅をリノベーションする場合、新耐震基準に合致した物件を選ぶことがおすすめです。
旧耐震基準：中程度の地震（震度5強程度）でも建物が倒壊しない強度を保つ
新耐震基準：大規模な地震（震度6〜7程度）でも建物が倒壊しない強度を保つ
建築年についての基準は1981年が目安とされていますが、正確には1981年6月以降に建築確認を受けた建物が新耐震基準に適合しています。そのため、1981年以降に完成した住宅でも、旧耐震基準のものが存在することになります。
❷木造在来工法であるかどうか
木造在来工法は補強工事がしやすい特徴を持っています。木造在来工法の戸建住宅は、スケルトンリノベーション（建物の構造以外を可能な限り解体するリノベーション方法）を行う際に、補強工事が容易です。耐震性能に不足がある場合や構造部に経年劣化や傷みがある場合、柱や梁に補強金具を取り付けて強度を向上させることができます。必要に応じて柱自体を強度の高いものに交換することも可能です。
❸敷地や周囲に余裕があるかどうか
敷地やその周囲に余裕がある戸建住宅は、リノベーションに適しています。工事中には資材を置いたり、工事車両を駐車したりするスペースが必要です。敷地に余裕がない場合、別途資材置き場や駐車場を借りる必要があり、その費用がリノベーション費用に追加されます。また、リノベーションの内容に応じて工事車両を建物に横付けする必要がある場合もありますが、住宅が密集した地域などではこれが難しいことがあり、特殊なクレーンなどを使用する必要があり、それに伴う費用が増加します。
リノベーション向きのマンションかどうかのポイント！
❶ 管理規約の制限が厳しくない
住宅に住む際、管理規約は一つの要素として考慮すべきです。管理規約には、リフォームやリノベーションに関するガイドラインが含まれており、これらを確認することが重要です。中には、リノベーションに使用できる建材や間取り変更に関する一定の制約が示されていることがあります。しかし、制限があまりに厳格である場合、望むリノベーションを実現するのが難しくなる可能性があるため、そのマンションがリノベーション向きでない可能性が高まります。
❷ ラーメン構造を持つ建物
マンションは一般的に鉄筋コンクリート造や鉄骨造で建設されていますが、それぞれ壁式構造とラーメン構造に分類できます。壁式構造は壁によって建物が支えられ、室内のスペースがすっきりと保たれる利点があります。ただし、この構造では建物を支える壁（構造壁）をリノベーション時に撤去することが難しいです。一方、ラーメン構造は太い柱や梁が目立つことがありますが、壁を完全に撤去してスケルトン状態にしやすい構造です。このように、大規模な間取り変更を行いたい場合、ラーメン構造のマンションの方がリノベーションに適していると言えます。
リノベーション向き物件の探し方
リノベーションにぴったりの物件を見つける方法について、どのような方法が良いのでしょうか？
ワンストップリノベーション業者に依頼する
一つのオプションは、ワンストップリノベーション業者に依頼することです。ワンストップサービスを提供しているリノベーション会社を活用することで、中古物件の探索からリノベーションの実施まで、全てを一つの窓口で手配することができます。物件の探索とリノベーション計画を同時に進行させることで、プロの視点から見て実現可能なリノベーションに適した物件を選定してもらうことが可能です。
リノベーション向け物件のサイトで探す
一般的な不動産サイトには、築年数が経過している物件や、改修が必要な物件、また管理状態が明確でない物件が混在しています。そのため、物件選びにおいて慎重な検討が必要です。
しかし、リノベーションを考えている方におすすめの選択肢があります。それは、リノベーション専門の中古物件情報サイトを利用することです。こうしたサイトでは、リノベーションに適した物件のみが掲載されており、間取りの変更やリノベーション費用の見積もりを詳しく検討できます。
ホームインスペクションを検討する
築年数の経った物件を購入する際、ホームインスペクションを受けることをおすすめします。ホームインスペクションとは、独立した専門家が住宅の診断を行うサービスです。このサービスにより、建物の耐震性や劣化状況、必要な補修工事の見積もりなどを詳細に把握できます。安心して物件を選ぶために、ホームインスペクションを検討してみてください。
