リノベーションを検討中の方々には、工事期間や費用についての不安がつきものです。
リノベーションを成功させるためには、多くのステップを踏む必要があり、何から始めればよいか迷うこともあるでしょう。
今回は、リノベーションの進行手順をわかりやすく説明し、工期と費用についても詳しく解説します。
リノベーションにかかる期間と費用は？
リノベーションにかかる時間と費用について、具体的なイメージをお持ちでしょうか。以下では、リノベーションにかかる時間の目安と費用の概要を詳しく説明していきます。
リノベーションにかかる期間はどれくらい？
リノベーションにかかる期間は、工事のみの期間だけではありません。物件のリノベーションを行う際には、現地調査やプランニングのためのヒアリングと企画作成、デザイン提案との打ち合わせ、そして引き渡し後の引っ越しといった一連の工程にも、ある程度の時間が必要です。
一般的な目安として、工事前の段階が2～3ヵ月ほど、実際の工事が2.5～3ヵ月ほどかかり、全体としては約半年前後の期間を要する場合が多いです。
リノベーションにかかる費用って何がある？
リノベーションには、工事の実費以外にも設計料などさまざまな費用が発生します。また、物件全体をリノベーションするような大規模な工事には、通常2.5～3ヵ月ほどかかるため、その間の仮住まいにかかる家賃なども、リノベーション費用の一部と考慮する必要があります。
また、リノベーションした部屋に合わせて新しい家具などを購入する場合、家具の購入費用も予算に含めることを忘れないようにしましょう。
リノベーション工事にかかる費用の相場は？
マンションの場合、一般的にはリノベーションにかかる費用は1,000万円以下で収まることが多い傾向です。具体的なリノベーション費用の範囲は、主に250万円から500万円、または500万円から750万円の間に位置し、これらのゾーンが全体の約半数を占めています。一方、戸建て住宅の場合、中心価格帯は750万円から1,000万円になります。
リノベーションに必要な費用は、間取りや水まわりの変更、またはフルリノベーションなど、リノベーションの規模によって大きく異なります。
リノベーションの流れ
❶予算を決める
リノベーションを検討する際、理想的な部屋の具体的なイメージを描くために、実例を多く見て写真を収集することがおすすめです。特におすすめなのはリノベーションの事例集です。これらの事例集には、リノベーション後の魅力的な部屋だけでなく、工事前の状況、建物の築年数、実際にかかった費用、工期などの情報がわかりやすく整理されています。
こういった事例集を参考に、大まかな予算を決定することも重要です。中古物件を購入し、それに伴う費用を計算する予定の方は、全体の予算を考慮に入れて決定しましょう。
❷現地調査＆ヒアリング
リノベーションの事例を紹介しているウェブサイトから、複数の見積もりを取得することをおすすめします。これにより、物件の現地調査を実施し、リノベーション計画について話し合う機会を得ることができます。
リフォーム会社ごとに得意とする工事の分野が異なるため、見積もりを取得し、打ち合わせを行う過程で、希望するリノベーションが実現可能かどうかを確認することが重要です。現地調査の結果によっては、最初に考えていたリノベーションが難しい場合もあるかもしれません。そのような場合には、自身のライフスタイル、価値観、そして家族の意見を伝え、できるだけ希望に近いリノベーションを実現する方法や代替案を提案してもらいましょう。
情報提供を積極的に行うことで、プランナーがより適切なリノベーションプランを策定しやすくなります。また、中古物件を購入予定の場合には、その物件が理想の間取りを実現できるか、追加費用がどれだけかかるかなどを事前に確認することも大切です。物件の購入に関する相談も、サポートが充実しているリフォーム会社に相談するのがおすすめです。
❸プランを比較検討
ヒアリングから得た情報を基に提案されたプランを比較し、実際のリノベーション計画を具体化していきます。この過程で、プランのコンセプトやイメージスケッチ、3Dパースなどを参考にし、最終的にどのような部屋に仕上げるかを確定します。リノベーションにおいて妥協せず、納得のいく結果を得るために、何度でも丁寧に話し合うことが非常に重要です。
もし銀行からリノベーション資金を借りる予定であれば、この段階でローンの審査を開始することをおすすめします。仮審査から本審査にかけて、工事費用の概算見積もりを基に進めるため、全体のプランが大まかに形になってきた段階でステップを踏んでいくことになります。
❹工事費用を確定して契約する
工事の最終的な内容と費用が確定次第、その後のスケジュールも確定していきます。銀行からリノベーションのための融資を受ける予定の場合は、ローンの本申し込みを進めていきましょう。
工事内容、工事の範囲、工期、料金、支払いに関する取り決め、そしてアフターフォローについての詳細を書面にしっかりと記録し、双方の認識に相違がないことを確認したら、工事の契約を締結します。一般的に、契約時には工事費用の半額を着手金として支払い、残りの半額は工事完了後に支払われます。大規模な工事の場合、支払いを3回に分けることもあります。
マンションの場合、契約が成立した後には、管理組合への工事許可申請を行う必要があります。
❺施工～引き渡し
近隣や管理組合に再度工事のスケジュールを伝え、挨拶をしていきます。左右や上下だけでなく、音が響きやすい部屋にも、事前に状況を丁寧に説明すると安心です。
一部の工事については、リノベーションが始まる前に家の中の物品を保管庫などに移動させ、工事中の仮住まいを用意する必要が生じるかもしれません。
工事が進行中は、現在の進捗状況を定期的に確認し、情報を共有することが大切です。気になる点があれば、早めにリフォーム会社にお問い合わせすることで、後のトラブルを未然に防ぐことができます。
工事が完了した際には、立ち会い確認を行い、引き渡しの手続きが行われます。引き渡し後、着手金を除いた設計費用や工事費用の残額、追加工事に関する費用の精算を行います。
アフターサービスもお忘れずに！
住み始めてみると、引き渡し時には気付かなかった問題が浮上することがよくあります。これらは、家の傾きや傷などの大きな課題だけでなく、ドアノブが硬いなどの小さな不具合も含まれますが、日常生活においては予想以上にストレスを引き起こすことがあります。
ですから、こういった小さな不具合まできちんと対応してくれるアフターサービスが提供されているかを、契約前に確認しておくと安心です。疑問点がある場合は、契約を締結する前に必ず確認し、安心して次のステップに進むよう心がけましょう。
